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「友達のとこの保育料、うちより全然安いらしい…」
ワーママたちのあいだで、本当によく聞こえてくる話です。
同じ自治体・同じ年齢の子どもを預けているのに、家庭によって保育料が月数万円単位で違うことがあります。
調べていくうちに、ある事実に気づきました。
保育料は「年収」ではなく「世帯の住民税額」で決まる仕組みになっている。
つまり、年収管理の仕方ひとつで、保育料を年間数万円〜数十万円単位で抑えられる可能性があるということです。
※前提として、3〜5歳児の保育料は原則として無償化されています(子ども・子育て支援新制度)。この記事では、保育料負担の中心となる0〜2歳児クラスの話を整理しています。
この記事では、保育料の仕組みを整理しつつ、年収を入れると保育料の概算が出るシートと、節税で保育料を減らせる金額の試算シートの2つを用意しました。夜10分、コーヒー片手に、家計の視点から保育料を眺めてみてください。
保育料は「年収」ではなく「住民税」で決まる
多くのワーママが誤解しているのが、「保育料は年収で決まる」という思い込みです。
正確には、保育料は世帯の市町村民税(所得割課税額)で決まります。これは内閣府の「子ども・子育て支援新制度」の仕組みで、全国共通のルールです。
参考:内閣府「子ども・子育て支援新制度」、各自治体の保育料区分表
ざっくり言うと、こういう構造になっています。
| 項目 | 関係 |
|---|---|
| 年収 | 住民税の計算ベース |
| 各種控除(扶養・iDeCo・ふるさと納税など) | 課税所得を下げる |
| 課税所得 | 住民税(所得割)の計算ベース |
| 住民税(所得割) | 保育料の階層を決定 |
| 保育料 | 階層に応じて自治体が決める |
つまり、控除を活用して住民税を下げると、結果的に保育料も下がる可能性があるということです。
ただし注意点として、保育料の計算では税額控除前の住民税(所得割額)が使われるケースが多いことも知っておく必要があります。所得控除(iDeCoや扶養控除など)は反映されやすいですが、税額控除(ふるさと納税など)は反映されない自治体もあります。詳しくは後述します。
これが、同じ年収でも家庭によって保育料が違う最大の理由のひとつ。
共働き世帯の保育料はどう計算されるのか
共働き世帯で見落とされがちなポイントがあります。
それは、保育料の計算には夫婦両方の住民税が合算されること。つまり、片方が高収入でも、もう一方の年収管理(控除)によって、世帯合計の住民税が下がれば保育料も下がります。
| 世帯ケース | 夫の年収 | 妻の年収 | 世帯年収 | 保育料への影響 |
|---|---|---|---|---|
| ケースA | 600万円 | 200万円 | 800万円 | 中位階層 |
| ケースB | 500万円 | 300万円 | 800万円 | 中位階層 |
| ケースC | 800万円 | 0円(専業) | 800万円 | 共働きのみ計算 |
世帯年収が同じでも、夫婦の収入バランスや控除の使い方で住民税額が変わるため、保育料が変わってきます。
計算シート①:年収から保育料の概算をシミュレーション
まずは、自分の世帯の保育料がどのレンジにあるかを試算してみましょう。
下のシートに世帯の年収を入れると、認可保育園の保育料の全国的な目安レンジが出ます。
年収から保育料の概算をシミュレーション
夫婦の年収を入力すると、認可保育園(0〜2歳児クラス)の保育料の全国的な目安レンジが表示されます。
※3〜5歳児は原則無償化のため、この計算からは除外しています。
※第2子は半額、第3子以降は無償(自治体による)
あくまで全国的な目安レンジです。実際の保育料は自治体によって大きく異なります。お住まいの自治体の保育料区分表で正確な金額をご確認ください。
数字を出してみると、保育料の階層は意外と細かく分かれていることがわかります。
階層が1段違うだけで、月5,000円〜1万円の差。年間で6万円〜12万円。0歳〜5歳の6年間でみると36万円〜72万円の違いになる可能性があります。
これは「家計の見えない格差」と言ってもいいレベルの金額です。
保育料を下げる「3つの控除戦略」
ここからが、多くのワーママが知らない部分です。
世帯の住民税を下げる手段がいくつかあって、それぞれ保育料の階層を1段階下げる効果が期待できます。
①iDeCo(個人型確定拠出年金)
毎月の掛金が全額所得控除になります。会社員の妻が月23,000円、夫が月23,000円(企業年金のない場合)を拠出すると、世帯で年間約55万円の控除。
住民税で言えば年間5.5万円程度の節税効果があり、保育料の階層を下げる効果も期待できます。
参考:厚生労働省「iDeCo+(イデコプラス)制度」
②ふるさと納税(保育料への効果は限定的)
ふるさと納税は、寄附した金額(2,000円を除く)が所得税の還付・住民税の減額として戻ってくる仕組みです。
ただし、保育料の計算には反映されないケースが多い点に注意が必要です。理由は、保育料の計算が税額控除前の住民税(所得割額)で行われるケースが多いため。ふるさと納税は税額控除なので、保育料の階層には影響しない自治体が多いとされています。
参考:各自治体の保育料算定ルール
つまり、ふるさと納税は「節税」としては優秀ですが、「保育料を下げる目的」ではあまり当てにしない方が無難。節税効果は限定的と捉えておくのが安全です。
③配偶者特別控除・扶養控除の見直し
妻の年収が103万円〜201万円のレンジにある場合、夫側の配偶者(特別)控除の金額が変わります。年収を少し抑える働き方を選ぶことで、夫の住民税が下がり、保育料が下がる可能性も。
ただし、これは「働き方」と「保育料」のトレードオフなので、慎重に判断したいポイントです。
計算シート②:節税で保育料を下げられる金額の試算
iDeCoなどの所得控除を活用した場合、保育料がどれくらい下がる可能性があるか試算してみましょう。
節税で保育料を下げられる金額の試算
iDeCoとふるさと納税で住民税を下げると、保育料がどれくらい変わる可能性があるかを試算します。
※会社員(企業年金なし)は1人あたり最大23,000円/月
※ふるさと納税は税額控除のため、保育料の計算には反映されないケースが多いです(節税効果のみ)
※シート①で出した金額を入力してください
あくまで一般的な試算です。ふるさと納税は税額控除のため保育料には反映されないケースが多いため、シート上では節税効果のみカウントしています。正確な金額はお住まいの自治体の保育料区分表でご確認ください。
数字を見ると、「節税」が単に税金を減らすだけではなく、保育料という別の支出も間接的に減らしてくれる仕組みが見えてきます。
保育料の長期インパクトをシミュレーション
保育料は0〜2歳までの最大3年間続きます(3〜5歳児は無償化)。月の差額は小さくても、3年間で見ると大きな金額です。
| 月の保育料の差 | 年間 | 3年間 |
|---|---|---|
| 月5,000円 | 6万円 | 18万円 |
| 月1万円 | 12万円 | 36万円 |
| 月2万円 | 24万円 | 72万円 |
第2子・第3子を考えると、もっと大きなインパクトになる可能性があります。例えば兄弟2人を別の年に預ける場合、保育料負担期間は重なり、合計で6年程度になるケースも。
この差額は、子どもの中学・高校・大学までの教育費の準備額に直結します。
参考:文部科学省「子供の学習費調査」によると、幼稚園から大学卒業まで全て公立で約800万円、全て私立で約2,300万円とされています。
つまり、保育料の節約は単発の話ではなく、子どもの長期教育費を確保する第一歩としての意味を持ちます。
「家計の長期設計」で保育料を含めて考える
保育料を年収で減らす視点は、単純な節約術というより、家計の長期設計の入り口として捉えるのがおすすめです。
具体的には、こんな視点が必要になります。
| 視点 | 内容 |
|---|---|
| 短期 | 今の保育料を最小化する控除戦略 |
| 中期 | 保育料が終わった後の貯蓄・投資への切り替え |
| 長期 | 中学・高校・大学の教育費の準備計画 |
「今の保育料を下げる」ことだけ考えると、6年後に手元に残るお金が見えなくなるリスクがあります。
iDeCo・ふるさと納税・つみたてNISA・学資保険…選択肢が多すぎて、「何から始めればいいかわからない」と感じるワーママが多いのが現実です。
そんな時は、一度プロのFPに無料相談するのがおすすめです。家庭の収入・支出・将来設計を踏まえた上で、保育料の最小化と教育費の最大化を両立する計画を立ててもらえます。
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「保育料を下げる目的だけで動く」のではなく、家計の全体最適を考える機会にすると、結果的に長期で大きな差になります。
まとめ:保育料は「年収」ではなく「住民税」で決まる
整理すると、こうなります。
- 保育料は世帯の住民税(所得割)で決まる
- ただし3〜5歳児は無償化されており、負担の中心は0〜2歳児クラス
- 控除(iDeCoなど所得控除)で住民税を下げると、保育料も下がる可能性がある
- ふるさと納税は税額控除のため、保育料への反映は限定的(自治体差あり)
- 月の差額は小さくても、3年間で18万円〜72万円の違いに
- 「保育料の最小化」は、家計の長期設計の入り口として捉える
「友達のとこは保育料が安いらしい」という話が、実は家計戦略の差だったとしたら、家庭でできることはまだまだあります。
夜10分、家計の数字を眺めながら、保育料と教育費の長期設計を考えてみてください。今動くか動かないかで、6年後の手元に残るお金が変わってきます。
あくまで一般的な試算と公開情報に基づく整理です。家庭の事情・自治体・最新の制度によって金額は変わります。最新情報は各自治体・国税庁等の公式情報でご確認ください。
※保育料は自治体ごとに大きく異なり、また税額控除(ふるさと納税など)の扱いも異なるため、必ず各自治体の保育料区分表でご確認ください。
※本記事は内閣府「子ども・子育て支援新制度」、文部科学省「子供の学習費調査」などの公開情報をもとに再構成しています
「保育料の先」を見据えた家計設計を
この記事では、共働き世帯の保育料の仕組みを整理しました。
保育料は、子育て期の家計の最初の山です。その先には、幼稚園・小学校・中学校・高校・大学と、長い教育費の道のりが続きます。
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